ここツボ コラム

仕事中の食いしばりと頭痛が気になるときのセルフケア

資料を作っている途中で、ふと奥歯を噛みしめていたことに気づくことはありませんか。

仕事中の食いしばりを見直すときは、噛みしめているタイミングだけでなく、上下の歯が軽く触れた状態になっていないかも確認してください。

この記事では、作業中の無意識の歯の接触に気づくための工夫、取り入れやすい頬・こめかみのセルフケア、医療機関へ相談する目安を紹介します。

以下は一般的な参考情報であり、効果を断定するものや診療を行うものではありません。

気になる場所や今の状態からケアを選びたい方は、ここツボで 今の状態に合うセルフケアを探す ことができます。

仕事中に食いしばりに気づく場面

締め切り前の資料作成や、発言のタイミングを待つオンライン会議など、集中や緊張が続く場面では、知らないうちに顎へ力が入っていることがあります。

作業中には気づかず、ふと思い返してみると、「ずっと噛みしめていたかもしれない」と気が付く場合があります。

デスクに座り、モニターの端に貼られた付箋へ目を向ける男性

軽い歯の接触でも、続くと顎の負担になる

食事や会話をしていない安静時は、唇を閉じていても上下の歯が少し離れているのが自然な状態です。 口を閉じるために、歯まで噛み合わせておく必要はありません。

上下の歯を接触させたままにしていると、顎まわりの筋肉は力が入った状態を保ち続けます。強く噛んでいなくても、その状態が長く続けば筋肉に負担がかかります。こうした軽い接触が続く癖を「歯列接触癖 (TCH)」と呼びます。

歯の接触が続く背景には、パソコンを見るときの前かがみの姿勢やストレスも挙げられます。集中しているときほど、画面に顔を近づけたり、顎に力が入ったままになったりしていないか、作業の合間に確認してみてください。

安静時の歯の位置や、接触が続くことでかかる負担については、 日本歯科医師会の TCH 解説 で説明されています。

歯を離す習慣と、頬・こめかみのセルフケア

歯が触れる癖を見直す第一歩は、無意識に続けている接触に気づくことです。気づいたら顎の力を抜いて歯を離す、という行動を繰り返します。

あわせて、頬やこめかみの張りが気になるときは、その部分の筋肉をやさしくほぐすセルフケアも取り入れられます。仕事の合間に行える方法を紹介します。

歯の接触に気づくために付箋を使う

「上下の歯を離す習慣」では、接触に気づきやすくするために、目印となる付箋を使います。モニターの端や机など、自然と目に入る場所に「歯を離す」と書いて貼ってください。

付箋を見るたびに、上下の歯が触れていないか確認します。触れていたら、顎の力を抜き、歯の間を 2〜3 mm ほど空けます。

日中、付箋が目に入ったときや、噛みしめていると気づいたときに繰り返してください。

舌を添える位置や顎の力を抜く流れは、 上下の歯を離す習慣の手順を見る から確認できます。

頬の張りが気になるとき: 咬筋リリース

「咬筋 (こうきん) リリース」は、頬にある噛むための筋肉をやさしくほぐすセルフケアです。仕事中の噛みしめなどで、頬の張りや重さが気になるときに取り入れられます。

軽く奥歯を噛んだときに頬で硬くなる部分を目安にし、指の腹を当てます。力を抜いた状態で、小さな円を描くようにやさしく動かします。

頬骨の下から顎の角に向かって少しずつ位置をずらし、それぞれ 30 秒ほど行います。

顎の関節に急性の炎症がある場合や、歯科処置の直後は行わないでください。

触れる筋肉の見つけ方と指の当て方は、 咬筋リリースの手順と注意点を見る から確認できます。

こめかみの張りが気になるとき: 側頭筋リリース

こめかみから耳の上に広がる「側頭筋 (そくとうきん)」も、噛むときに使う筋肉です。「側頭筋リリース」では、この筋肉をやさしくほぐします。食いしばった後などに、こめかみから頭の横側にかけて張りや重さが気になるときのセルフケアとして取り入れられます。

指の腹をこめかみに当て、小さく円を描くようにやさしく動かします。そのまま耳の上、さらに後方へと少しずつ位置をずらしながら、それぞれ 30 秒ほど行います。

頭皮やこめかみ周辺に炎症、傷、腫れがある場合は行わないでください。

指を当てる位置や動かす順序は、 側頭筋リリースの手順を見る にまとめています。

頭まわりが気になるときの手足のツボ

頬やこめかみのケアとあわせて、手足のツボ押しも紹介します。

「合谷 (ごうこく)」は手の甲、「太衝 (たいしょう)」は足の甲にあるツボです。この 2 つを組み合わせたツボ押しは、頭の重さや緊張に伴う不快感が気になるときのセルフケアとして用いられることがあります。

太衝を押すときは、靴を脱いで椅子に座り、片足を反対の太ももに乗せます。職場で靴を脱ぎにくい場合は、帰宅後に取り入れるのも一つの方法です。

妊娠中は行わないでください。治療中の病気があり、ツボ押しを行ってよいか迷う場合は、医療従事者へ相談してください。

手足のツボの位置と押す順番は、 合谷・太衝の場所と押し方を見る から確認できます。

自分に合うケアを探す

歯の接触に気づく習慣づくりに加えて、頬の張りには咬筋、こめかみの張りには側頭筋をほぐすケアが候補になります。気になる場所に合わせて選んでください。

ここツボでは、気になる場所や今の状態をもとに、ツボや筋肉に向けたセルフケアの候補を探せます。

今の状態に合うケアを探す から、手順や注意点を確認できます。

頭痛や顎の症状で医療機関へ相談する目安

歯の接触が続く習慣は、顎への負担を減らすために見直したいものです。ただし、頭痛にはさまざまな原因があり、食いしばりがあるというだけでは、その頭痛の原因は特定できません。頭痛が繰り返す、長引く場合は、内科や脳神経内科、頭痛外来などで相談してください。

突然の非常に強い頭痛や、これまで経験したことのない強い頭痛がある場合は、セルフケアで様子を見ず、速やかに救急受診してください。 ろれつが回りにくい、手足に力が入らない・しびれる、意識がぼんやりする場合も同様です。頭痛に発熱や首の強いこわばりを伴う場合も、早急に医療機関を受診してください。

以前より頭痛が強くなっている場合や、頭痛薬を使う日が増えている場合も、医療機関へ相談する目安です。

頭痛が起きたときの受診については、 日本頭痛学会の一般向け解説 も参考になります。

顎の痛み、口の開けにくさ、噛み合わせの違和感などが続く場合は、歯科医院へ相談してください。睡眠中の歯ぎしりを指摘されている場合も、受診時に伝えるとよいでしょう。

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