ここツボ コラム

デスクワークで夕方に体がだるいとき。姿勢の見直しとセルフケア

午前中は順調に作業できていたのに、夕方になると体が重く感じられ、画面を見ていても集中が続かないことはありませんか。そんな日の座り方を振り返ると、顔を画面に近づけ、胸から背中を丸めた姿勢のまま作業していたことに気づく場合があります。

この記事では、デスクワークで前かがみの姿勢が続いた日に見直したいデスクまわりの環境と、胸・背中・肩甲骨・首を動かす 4 つのセルフケアを紹介します。

以下は一般的な参考情報であり、効果を断定するものや診療を行うものではありません。

今の体の状態に合わせてセルフケアの候補を絞りたい場合は、 簡単な問診からセルフケアを探す から始められます。

夕方のだるさや集中しにくさが気になる場面

パソコンを使ったデスクワークが長く続くと、キーボードへ手を伸ばすために肩が前へ出たり、資料を読むうちに背中が丸まったりします。朝は気にならなくても、午後になって会議や作業が重なるころには、首から背中にかけて重さを感じることもあります。

前かがみの姿勢で座っている間、首・肩・背中の筋肉は頭と腕の重さを支えるために力が入った状態を保ち続けます。同じ姿勢が長く続くほど、その負担はたまりやすくなります。

ただし、夕方のだるさや集中しにくさには、睡眠や食事、その日の作業量なども重なります。姿勢だけが原因だとは限りません。

首・肩・背中の重さもあわせて気になる日は、顔が画面へ近づいていないか、前腕を机やひじ掛けに預けられているかを確認してみてください。姿勢を正したまま固めるのではなく、短い休憩を取って体を動かすのも一つの方法です。

背景として挙げられる 3 つの姿勢

同じように前かがみに見えても、力が入り続ける場所は違うことがあります。ここツボでは、以下の 3 つの姿勢を背景とする状態に対するセルフケアを紹介しています。

  • 背中の中央が丸まった姿勢: 背骨のうち胸の高さにある胸椎 (きょうつい) が丸まり、胸を開きにくくなっている状態です。前かがみのまま長く座ると、肩甲骨の間から背中にかけて重だるさを感じやすくなります。
  • 肩が内側へ入った姿勢: キーボードへ腕を伸ばし続けるうちに、肩が内側へ巻き込んでいる状態です。この姿勢が続くと、胸の前側が縮こまり、肩を後ろへ引きにくくなります。
  • 頭が前に出た姿勢: 画面をのぞき込むうちに、頭が体より前へ出ている状態で、一般にストレートネックと呼ばれます。前に出た頭を支えるために肩の上へ力が入り続けると、首から肩の張りを感じやすくなります。

3 つのうち 1 つだけが当てはまるとは限りません。背中が丸まり、肩が内側へ入り、その先で頭が前へ出ている日は、胸や背中から順に確認してみてください。

前かがみの姿勢が続いた日に試しやすい 4 つのセルフケア

気になる場所に合わせて選んでください。

気になる場所セルフケア動きと時間の目安
胸の前側が縮こまっている「大胸筋ストレッチ」戸口や壁の角で 30 秒、肘の高さを 3 段階
背中の中央が丸まっている「椅子を使った背中の伸展運動」椅子の背もたれで 2 秒保つ動きを 10 回
肩甲骨のまわりが張っている「肩甲骨の寄せ・回し運動」寄せる動きを 10 回、肘で前後へ各 5 回
頭が前に出ている「チンタック (顎引き) 運動」5 秒保ち、5 秒かけて戻す動きを 10 回

木製デスクの横で椅子に座り、両手を頭の後ろで組んで背中の上側を背もたれに預け、胸を上へ向けている男性

胸の前側の縮こまりが気になるとき: 大胸筋ストレッチ

胸の前側にある大胸筋 (だいきょうきん) と、その奥にある小胸筋 (しょうきょうきん) を伸ばし、内側へ入りやすい肩を動かすことを目的としたストレッチです。

戸口または壁の角で肘を 90 度に曲げ、前腕を当てます。反対側の足を一歩前へ出し、反動をつけずに体重を前へ乗せて 30 秒保ちます。肘の高さは、低め・中くらい・高めの 3 段階に変えて繰り返します。

肩関節に急性の炎症がある場合や、脱臼した直後は行わないでください。

腕を当てる位置や体重のかけ方は、 大胸筋ストレッチの手順を見る から確認できます。

背中の中央の丸まりが気になるとき: 椅子を使った背中の伸展運動

背もたれを支えにして胸椎を後ろへ動かし、丸まった背中を無理のない範囲で伸ばすことをねらって行う運動です。

背もたれの上端が肩甲骨の少し下に当たる位置に座り、両手を頭の後ろで組みます。息を吸いながら肘を開き、胸を天井へ向けるように反らせて 2 秒保ちます。ゆっくり戻す動きを 10 回行います。

骨粗鬆症 (こつそしょうしょう) と診断されている場合や、急性の腰痛、椎間板の症状があるときは行わないでください。

背もたれを当てる位置や動きの流れは、 椅子を使った背中の伸展運動を見る から確認できます。

肩甲骨のまわりの張りが気になるとき: 肩甲骨の寄せ・回し運動

肩甲骨を背骨へ寄せて回し、そのまわりを動かすセルフケアとして取り入れやすい運動です。椅子に座ったまま行えます。

反動をつけずに肩甲骨を背骨へ寄せ、2 秒保って力を抜きます。この動きを 10 回繰り返します。

続けて、両手の指先を同じ側の肩に乗せ、肘で大きな円を描きます。前回し 5 回、後ろ回し 5 回行います。

肩甲骨を寄せる方向や肘の動かし方は、 肩甲骨の寄せ・回し運動を見る から確認できます。

頭が前に出た姿勢が気になるとき: チンタック

顎を真後ろへ引き、首の深い筋肉を意識することをねらって行う運動です。前へ出やすい頭の位置を確認したいときに取り入れられます。

椅子に背筋を伸ばして座り、視線は正面のままにします。二重あごを作るように顎を後ろへ引き、後頭部を真上へ伸ばして 5 秒保ちます。5 秒かけて戻す動きを 10 回繰り返します。

頸椎症性脊髄症 (首の脊髄が圧迫される病気) と診断されている場合や、首に急性のけががある場合は行わないでください。

顎を引く方向や一連の動きは、 チンタックの手順を見る から確認できます。

会議中など、体を大きく動かしにくいときのツボ押し

会議中や移動中は、椅子の背もたれや戸口を使えないことがあります。手や腕だけを動かせる場面では、気になる場所から離れたツボを押す方法も選択肢の一つです。

「合谷 (ごうこく)」や「曲池 (きょくち) まわり」など、動かせる範囲に合わせて選ぶ方法は、 会議中や移動中に試しやすいセルフケアを見る で確認できます。

自分に合うケアを探す

夕方のだるさとあわせて、首の前側、肩甲骨の間、肩の上など、複数の場所が気になり、どこから動かせばよいか迷う日もあるかと思います。

ここツボでは、今感じている不快感やその日の状況から、セルフケアの候補を絞れます。

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